昔々、惨めな牛の話





昔々、静かな村に牛とほかの動物たちが住んでいました。牛は毎日働いていたので、とても疲れていました。

休みのとき、犬に「ああ、とても疲れたんだ、明日は休んでもいいかなと思って、、」と口に出しました。

犬はそれからヤギに会って、「牛はとても疲れているそうね。ご主人は重苦しい仕事をやらせてるからね。明日は休みたがっているんだって。」と言いました。

ヤギはそれから猫とすれ違いました。猫は「ねえ、ねえ、犬は何っていったの?」と質問しました。ヤギは「牛はね、愚痴を言ってたよ。ご主人はいつも重苦しい仕事をやらせてくるから。明日は仕事をやらないと言ってた。」と答えました。

猫はとてもとってもびっくりしました。鶏に会うと、すぐ「牛は明日仕事をやりたくないんだって。ご主人が毎日重苦しい仕事をやらせているから。他のところで働いた方がいいよね?」と呟いていました。

「へえ、本当?」鶏が驚きました。サルに会うと鶏が「牛がいい農家を探しているそうだ。ご主人が毎日重苦しい仕事をやらせているからだって。明日から仕事をやらないと言ってた。他のところで仕事を探してるんだって」と言いました。

農家と仲がいいサルは夕食のとき、そのことを農家に伝えました。農家はとても怒っていましたので、次の日すぐに牛を絞めて、牛丼にしてしまいました。以上、惨めな牛の話でした。


(2017年4月17日)

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